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アニメ制作スタジオのDillonGoo Studios(@dillongoostudio)が、Blenderアドオン「Flattice: Stylized Flattener」を2026年10月27日にSuperhiveとGumroadで発売しました。キャラクターの顔など一部分だけを、カメラから見て平たく押しつぶすラティスをボタン1つで作るツールです。広角のカメラで寄ったりあおったりしても、顔だけは望遠で撮ったような形に保てるので、アニメ調の顔がパースで崩れにくくなります。
顔だけを、望遠で撮ったような形にできる
名前は「Flattening Lattice(平たくするラティス)」を縮めたものです。Flatticeが作るラティスは、常にカメラの方を向いています。このラティスで顔のメッシュを奥行き方向に押しつぶすと、カメラからは押しつぶしたこと自体は見えず、パースの歪みだけが小さくなります。平行投影で撮ったような見え方に近づけるわけです。
作者は、顔の焦点距離をカメラの焦点距離から切り離すために作ったと説明しています。立体として正確な顔より、2Dの作画のように単純化した顔のほうが魅力的に見えるから、という理由です。押しつぶす範囲は顔だけでなく、胸や全身にも広げられます。

DillonGoo Studiosは、Xで紹介動画を公開しています。
ボーン・メッシュ・3Dカーソルを決めれば、ボタン1つで組み上がる
Flatticeは、サイドバー(Nパネル)の「Goo Rigging Tools」タブに表示されます。使う前に決めるのは、アーマチュアと、ラティスを追従させる親ボーン、押しつぶしたいメッシュ(カーブも可)、3Dカーソルの位置です。あとは「Add Flattice to Selected」を押すと、ラティスの生成、カメラを追うドライバーの設定、リグへのペアレントまでをFlatticeが済ませます。
3Dカーソルは、効かせる範囲の基準になります。カーソルより上(+Z側)は全体が押しつぶされ、下側はFalloffの値に応じて押しつぶしがなだらかに弱まります。DillonGoo Studiosでは、カーソルをあごに置いて頭全体を押しつぶし、髪や首には弱めにかけることが多いそうです。

生成すると、カメラの位置をなぞるエンプティと、親ボーンに付いてカメラの方を向くエンプティ、ラティスの3つが専用のコレクションにまとまります。ラティスには平面までつぶすシェイプキーが入っていて、動きはすべてドライバーが制御します。3つとも手で触る必要はなく、非表示にしておけます。
効き具合は、カットごとにアニメーションできる
押しつぶしの強さは、親ボーン(または別に指定したプロパティ用のボーン)のカスタムプロパティ「Flattice」で操作します。値を1にするとFlatticeが有効になります。このプロパティにはキーを打てるほか、ライブラリオーバーライドにも対応していて、自作のUIスクリプトからも呼び出せます。リンクで読み込んだキャラクターでも、カットごとに効き具合を変えられます。


FAQでは、Geometry Nodesで作らなかった理由にも答えています。数年前、Geometry Nodesの機能が今ほど揃っていなかったころに作ったツールで、仕掛けの部品が多いぶんアドオンにまとめる価値があった、という説明です。今ならGeometry Nodesでも同じことができる、とも作者自身が書いています。
価格・入手先
| 価格 | 2ドル(Superhive)/ 好きな額(Gumroad・下限あり) |
| 対応バージョン | Blender 3.6〜5.1 / Goo Engine 3.6〜4.4 |
| 対応OS | Windows / macOS / Linux |
| ライセンス | GPL |
| 作者 | DillonGoo Studios(@dillongoostudio) |
| 入手先 | Superhive / Gumroad |
Gumroadは購入者が金額を決める形式で、日本からの表示では316円からになっています。対応バージョンは商品説明の動作環境に書かれた範囲で、Superhiveの詳細欄にはBlender 3.6〜5.2とあります。Goo Engineは、DillonGoo Studiosが配布しているアニメ表現向けのBlenderのカスタム版です。購入するとアドオン本体とセットアップガイドが付き、今後のアップデートも受け取れます。導入と各項目の説明は、Superhiveのドキュメントにまとまっています。
管理人のひとこと
アニメ調のキャラは、カメラを寄せたりあおったりすると、顔が立体として正しすぎて設定画の顔から離れていきます。レンズを望遠にすれば顔は落ち着きますが、背景のパースまで一緒に変わってしまいます。顔だけ焦点距離を切り離すのは、セットアップの段階で仕込んでおきたい仕掛けです。あごに3Dカーソルを置いて、首や髪には弱めにかける決め方も、キャラの作りに沿っていて分かりやすいですね。
効き具合がボーンのプロパティなので、リグを渡したあとはアニメーター側がカットごとに0から1で決められます。作者はGeometry Nodesでもできると書いていますが、カメラを追うエンプティとドライバーを毎キャラ組み直す手間を考えると、この値段なら買ってしまう人は多そうです。3ds Maxで同じことをやるなら、FFDをカメラに向けて組むことになりそうですね。


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