にわのとりこ氏(赤羽ちきん屋)が、Blenderのシーンを複数人でリアルタイムに編集できるアドオンFreebirdCollaboを、2026年10月6日にBOOTHで公開しました。ホストが部屋を立てて6文字のRoom Codeを渡せば、離れた場所にいる人が同じシーンに入り、オブジェクトの移動やメッシュ編集を一緒に進められます。GitHubでも無料で公開されていて、現在はPublic Alpha(v0.12.1)です。
9月29日には、作者が実際に複数人で同期している様子の動画を投稿しています。
Room Codeを渡すだけでつながる
3DビューのNパネルにCOLLABタブが追加されます。ホストが使いたい.blendを開いてCreate Roomを押すと、6文字のRoom Codeが表示されます。参加する人はそのコードを入力してJoin Roomを押すだけです。接続には作者が用意した公開リレーが最初から設定されているので、ネットワークの設定はいりません。

元になるシーンはホスト側にあります。参加した時点で.blendが1回だけ送られ、そのあとは変更した部分だけが同期されます。ほかの人が選んでいるオブジェクトと使っているツールは、名前付きのラベルで3Dビューに表示されます。シーンの保存はSave Master Sceneで行い、参加者が押してもホスト側に保存されます。

同期できるもの
v0.12.1で同期できるのは次のものです。作者はBlender 5.2の実機で確認したとしています。
- オブジェクト:移動・回転・拡大縮小、作成・削除・複製・名前の変更、親子関係
- メッシュ:頂点や面の編集(編集モード中も反映)、UV
- グリースペンシル:作成・描画・編集
- マテリアル:作成・削除、スロットへの割り当て、プリンシプルBSDFの主な入力、標準のシェーダーノードの追加・接続
- テクスチャ:プリンシプルBSDFにつないだ画像テクスチャ
- ポーズとアーマチュア:ポーズモードのボーンの変形、ボーンの追加・削除・名前の変更
- スキニング:頂点グループとウェイト(ウェイトペイント中も反映)、アーマチュアモディファイア
- インポート:接続中のGLBの読み込み
ルームの中でCtrl+Zを押すと、自分の操作だけが元に戻り、ほかの人の作業には影響しません。ただし、編集モードでのメッシュ編集、ボーンの構造、ウェイトはこのアンドゥの対象外です。メニューのEdit > UndoはBlender全体のアンドゥになるので、ルーム中はCtrl+Zを使うように案内されています。

まだ同期できないもの
ジオメトリノード、コンポジター、ワールドのシェーダーは同期されません。リグのコンストレイント・IK・ドライバー、キーフレームやNLAのようなアニメーション、法線、アーマチュア以外のモディファイアも対象外です。コレクション間のオブジェクトの移動にもまだ対応していません。
権限の管理はなく、Room Codeを知っていれば誰でも入って編集できます。ボイスチャットも入っていないので、会話はDiscordなどで行います。大人数での利用はまだ最適化されていません。リレーは自分で立てたものにも切り替えられ、LAN内ならホストのIPアドレスに直接つなぐこともできます。
VRからも同じ部屋に入れる
有料のBlender用VRアドオン「Freebird XR」と組み合わせると、VRから同じ部屋に参加できます。VRで参加している人と画面で操作している人が一緒に作業でき、VRで参加している人の頭や両手、ポインターのレイも表示されます。作者はVR向けの機能を加えたFreebird VR Studioも別の製品として開発しています。
価格・入手先
| 価格 | 500円(BOOTH)/ 無料(GitHub) |
| 対応バージョン | Blender 5.1.2 / 5.2.1で動作確認 |
| 対応OS | Windowsで動作確認 |
| ライセンス | GPL-2.0 |
| 作者 | にわのとりこ(赤羽ちきん屋) |
| 入手先 | BOOTH / GitHub |
BOOTH版は公開記念として10月13日まで無料で、10月14日以降は開発支援価格の500円です。BOOTHではインストール用のZIPをそのまま入手でき、GitHubでの無料公開も続きます。GitHubの「Code → Download ZIP」で落とせるファイルはインストール用のZIPではないので、GitHubから入れる場合はReleasesのページから入手します。Public Alphaのため、大事な.blendファイルはバックアップを取ってから使うよう案内されています。参加者全員のバージョンをそろえる必要があり、v0.12.1からはCOLLABパネルのボタンでBlender内から更新できます。
管理人のひとこと
仕事ではファイルを1人1つずつ受け持つ分担がほとんどなので、同じシーンを同時に触る場面はあまりありません。ただ、リモートで背景のレイアウトを相談しながら、その場で置き直していく打ち合わせには向いていそうです。画面共有で「もうちょっと右」と伝えるより、相手が自分で動かしたほうが早いですからね。
メッシュ編集やウェイトまで同期できるのは思っていたより範囲が広いです。仕事のデータを流すなら、リレーを自前のものに切り替えられるのはありがたいところです。



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