VFX Toolkit|Blenderのエフェクトをレイヤーで重ねて管理できる49ドルのアセットライブラリ

Blender

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Casey_Sheep氏が、Blender用のVFXライブラリ「VFX Toolkit」をSuperhive(旧Blender Market)で公開しています。プロシージャルなエフェクト、ジオメトリノードのジェネレーター、手描きアニメーション、コンポジター効果を1つのパネルにまとめたアドオンで、スタイライズドとリアル系の両方を想定した作りです。

作者は狙いを「混み合ったシーンを掘り返したり、ノードシステムを組み直したり、毎回アニメーションを一から描いたりするのをやめるため」と説明しています。

エフェクトをレイヤーで積み上げて管理する

中心になるのがレイヤーベースのVFX管理システムです。コンポジター効果とシーン内の効果を任意の順序で並べ、階層を組み替えたり、各エフェクトの開始点を調整したりできます。単純な効果を重ねることで、手作業なら長い工程が要る結果を作る発想です。

管理パネルからは、選択・非表示・リネーム

複数のエフェクトを重ねて1つの結果を作る(映像: Casey_Sheep)
・アイコン割り当て・開始時刻の確認とタイミング変更が直接行えます。作者は「エフェクトの開始タイミングを変えるたびに、混み合ったシーンを探し回ったりキーフレームを手で動かしたりする必要がなくなる」としています。

VFX ToolkitのLayer Systemパネル。Damage_FlashやHit_Plusなどのエフェクトレイヤーが一覧表示され、表示切り替えや並び替えができる
レイヤーを重ねてタイミングを指定するところ(映像: Casey_Sheep)

収録されるエフェクトの種類

プロシージャルシェーダー、ジオメトリノードのジェネレーター、手描きアニメーション、コンポジターベースの画面効果まで幅広く含まれます。

  • トレイル/メッシュの移動経路を追う軌跡。剣や飛翔体、魔法攻撃、スタイライズドなアクション向け。初回リリース時点で2プリセット
  • 手描きアニメーション/フラッシュ、煙、衝撃の形、エネルギーの放出、スピード線など。すべてCasey_Sheep氏が自分で描いたもので、追加後に開始時刻・色・スケールを調整できる
  • Screen Shatter/画面が割れる表現を、実際にメッシュを破壊せずワンクリックで作る
  • その他/Impact_Dust、Ink_FX、Vortex、Shockwave_Smoke、各種の画面効果・衝撃効果・歪みなど
トレイル。メッシュの移動経路を追う軌跡(映像: Casey_Sheep)
手描きアニメーション。すべて作者本人が描いたもの(映像: Casey_Sheep)
Screen Shatter。メッシュを壊さずに画面が割れる(映像: Casey_Sheep)

作者自身がリリース時にまとめたデモ映像で、収録エフェクトの一部を実際の動きで確認できます。

収録数はビルトインのプリセット/アセットが約100点。バンドル版のVDBライブラリを含めると総数は370点を超えるとしています。

なおトレイルは当初リリース後の初回アップデートに回す予定でしたが、X上での反響が大きかったため前倒しでv1.0に含めたと作者が明かしています。

アニメーション付きのプレビューが出るアセットブラウザ

アセットブラウザ上でアニメーションのまま中身を確認できる(映像: Casey_Sheep)

実験的機能として、ライブラリ内で動くプレビューをそのまま表示できるアセットブラウザが新規開発されています。エフェクトの動きを確認するためだけに毎回インポートしてタイムラインを再生する、という手間をなくす狙いです。

バンドル版で追加されるVDBエフェクト

バンドルで追加されるアニメーションVDB。読み込む前に動きを確認できる(映像: Casey_Sheep)

バンドル版は、同じ作者のVDBアセットパック「LazyVFX」の中身をVFX Toolkitに統合したものです。アニメーションVDBが70点以上、静止VDBが200点以上追加され、ループする煙、炎、大規模な爆発、大気表現などリアル系のレンダリング向けの素材が揃います。アニメーションVDBには新たにレンダリングされた動くプレビューが付いています。

バンドル版に含まれる70点以上のアニメーションVDBのサムネイル一覧。炎・煙・爆発などの素材がグリッド状に並ぶ

ただし作者はVDBアセットは負荷が高く、ビューポートとレンダリングの性能はハードウェアによって大きく変わると注意を添えています。また既にLazyVFXを持っている場合はバンドルを買わず、問い合わせてほしいとしています。

購入者の評価と要望

製品ページのRatingsに、購入者のレビューが5件付いています(平均は5点満点の5、2026年8月28日時点で販売数は500本超)。ほめている側と、足りないと言っている側の両方が出ているので、両方を拾っておきます。

評価している人は使い勝手と見た目を挙げています。Helios712氏は「使いやすくて見た目も良い」としたうえで、バンドルのアセットがEeveeでも動いてほしいと書いています。バンドルで追加されるLazyVFXのVDBは、製品ページでも主にCyclesを想定していると明記されているので、Eevee主体の環境では引っかかる可能性があります。

要望として挙がっているのは次の2点です。

  • アセットブラウザ形式にしてほしい・ドキュメントをもっと詳しく(Aaron氏)
  • 使い方の動画がほしい(ricoco氏)

動画の要望には作者本人が返信していて、「ドキュメントページを順次拡張していて、チュートリアルとデモ動画を追加している」という趣旨の回答をしています。アセットブラウザについても、上で触れた実験的機能のプレビューブラウザが現行版に入っているので、レビューが付いた時点より状況は動いています。

価格・入手先

価格$49(VDBライブラリ込みのバンドル版は$67/2026年8月27日時点)
収録数ビルトイン約100点/バンドル込みで370点超
作者Casey_Sheep
入手先Superhive(旧Blender Market)

記事執筆時点(2026年8月27日)では、製品ページに25%オフのクーポン(コード VK25)が出ています。このクーポンは8月中旬の公開以降ずっと掲示されており、終了日時は明示されていません。商品ページには残り時間が出るだけで、切れる前に貼り直されることもあるので、使うときはSuperhiveのクーポン一覧で有効かどうかを確かめてください。

コアライブラリのアップデートは無料で提供されるとしています。機能の詳細・購入は製品ページをご覧ください。

管理人のひとこと

手描きのエフェクトが作者本人の描き下ろしで入っている、というのが目を引きました。セルルックの作品でフラッシュや衝撃線を入れようとすると、結局は誰かが手で描いてシェーダーとアニメーションを組むところからになるので、そこが100点単位でまとまっているのは素直に強いと思います。

レイヤーで重ねて開始タイミングをパネルから触れる、という部分も実務的です。エフェクトはカット単位でタイミングを詰める作業が延々と続くので、キーフレームを探しに行かずにリストの上で完結するなら、その往復ぶんだけ手が空きます。

一番向いているのは、ポートフォリオ用の映像や自主制作を一人で回している人でしょう。エフェクトは本来それ専門の担当が付く領域で、個人で作るときは「絵は描けるがエフェクトまで手が回らない」で止まりがちです。手描きの素材とタイミング管理がセットで入っているなら、そこを飛ばして画面の密度だけ上げられます。アニメーターが自分のリールを作るときのように、見せたいのは芝居で、エフェクトは画を持たせるためのもの、という場面ほど噛み合いそうです。

価格は$49、VDBライブラリまで入るバンドル版でも$67です。収録数を考えると手が出しやすい部類だと思いますが、手描き系の見た目が自分の作品のトーンに合うかどうかは分かれるところなので、製品ページの作例で確かめてからが良さそうです。

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