Googleは、実写スキャンデータから学習した最先端のパラメトリック3D人体頭部モデル「GNM Head」をオープンソースとして公開しました。顔の個性や表情、頭部ポーズなどを細かく調整して、リアルな3D頭部モデルを生成できるとしています。
GNM Headとは
GNM Headは、大量の3Dスキャンデータから学習された統計モデルであり、顔の個性、表情、頭部ポーズといった要素をきめ細かく制御できるのが特徴です。このパッケージには、NumPy、JAX、PyTorch、TensorFlowといった主要なフレームワークに対応したGNM形状モデルの実装が含まれています。さらに、モデルの可視化や、パラメーターのセマンティックなサンプリングを行うためのツールも提供されています。
生成される3Dフェイスジオメトリは、肌だけでなく、目、歯、舌といった細部まで考慮された高密度なメッシュで構成されています。そのぶん、より自然な頭部モデルを生成できるとしています。モデルの制御は、主に「アイデンティティ(同一性)」、「エクスプレッション(表情)」、「ヘッドポーズ」、「トランスレーション(位置)」の4つの主要なパラメーターセットによって行われます。

主な特徴
- 詳細な3Dフェイスジオメトリ:肌、目、歯、舌を含む高密度な3Dフェイスメッシュを生成します。
- 分離された制御:以下の要素を個別に制御できます。
- アイデンティティ:被写体固有の顔の特徴を制御します。
- エクスプレッション:豊かな表情ブレンドシェイプを用いて顔をアニメーションさせます。
- ヘッドポーズ:首と眼球の回転を制御します。
- トランスレーション:グローバルな位置を制御します。
- セマンティックパラメーターサンプリング:事前に学習されたモデルにより、「幸せ」「驚き」といった意味的なラベルから表情パラメーターを生成したり、それらをブレンドしたりすることが可能です。同様に、性別や民族性といった属性に基づいたアイデンティティパラメーターの生成も行えます。
- マルチフレームワーク対応:NumPy、JAX、PyTorch、TensorFlowのネイティブバックエンドをサポートしています。Python 3.13でテストされており、仮想環境でのインストールが推奨されています。
有志によるBlenderアドオンも登場
Google公式はGNM Head本体(各種フレームワーク向けの実装とツール群)を公開したのみで、Blender向けアドオンはGoogleが直接提供しているわけではありません。リギングアーティストのNathan Dickson氏(Student Academy Award受賞アニメーション『Student Accomplice』のリギングリードを担当)が、GNM Headのパラメーターをスライダーで調整し、Blenderのビューポート上でリアルタイムに結果を確認できる無料アドオン「GNM Head Importer for Blender」を独自に公開しています(Blender 5.1以降に対応)。
詳しくはGitHubを、BlenderアドオンについてはNathan Dickson氏のGumroadページをご覧ください。
管理人のひとこと
GoogleがGNM Headをオープンソースで公開したのは、3DCGクリエイターにとって非常に朗報だと感じています。特に、顔のアイデンティティや表情をパラメトリックに制御できる点は、キャラクターモデリングにおいて作業効率を大きく向上させる可能性を秘めています。Blender用のアドオンも提供されているとのことなので、早速試してみたいですね。表情だけでなく、頭部ポーズの制御も細かくできるようですから、キャラクターアニメーションでの表情付けや、立ちポーズでの微妙なニュアンス表現にも活用できそうです。



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