※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれており、リンク経由で商品が購入された場合、当サイトに紹介料が入ることがあります。
Blenderの編集モードのままウェイトを塗るアドオン「cvELD Edit Paint」に、2026年10月11日、2.0が出ました。目玉は左右対称のペイントで、左右で形が違うメッシュや、トポロジーが左右でそろっていないメッシュでも、片側を塗ると反対側にも同じウェイトが塗られます。ボーンにポーズを付けたままでも対称に塗れます。
ほかに、片側のウェイトを反対側へコピーするコマンドと、複数のボーンの配分をプレビューしてから適用する機能が加わりました。作者による2.0の紹介動画がこちらです。
cvELD Edit Paintとは
服の貫通を直すアドオン「cvELD ShellFit」と同じ作者(cvELD)が、2026年9月26日に公開したウェイトペイントツールです。Blender標準のウェイトペイントモードには切り替えず、メッシュの編集モードの中でブラシ、グラデーション、数値入力をまとめて扱います。標準機能のラッパーではなく、ブラシやウェイト計算、正規化の処理を独自に組んでいます。
代表的な機能は、平らな辺を境界に沿わせて片側だけを塗る半円ブラシです。指のように隣と近い部位を塗っても、隣の指にウェイトがはみ出しにくくなります。ほかに、ボーンの軸に沿ったグラデーション、頂点を選んでWキーで数値を詰めるSelection Weights、ボーンを曲げたまま塗るBone Operation Modeなどがあります。

左右で形やトポロジーが違っても対称に塗れる
X軸の対称ペイントは3つの方式から選びます。
- 通常のX対称:左右対称のメッシュ向け
- サーフェスウェイト転送:形が左右非対称のメッシュや、左右でトポロジーが異なるメッシュ向け。表面をたどって反対側にストロークを写す
- ミラーブラシ範囲:左右それぞれが元から持っているウェイトを基準に、別々にブレンドする。円形ブラシの描画・消去で使う
対称の対象は塗りだけでなく、スムーズ、Shiftを押している間だけの一時スムーズ、スムーズグラデーション、スマッジにも広がりました。ボーンを1本だけ表示しているときは、左右それぞれの実際のチャンネルが表示されます。作者のXでの告知にも、対称に塗っている様子が載っています。
ポーズを付けたまま左右対称に塗る
ボーンを回転させてポーズを保ったまま、両側を同時に塗れます。中心線をまたぐポーズにも対応しています。反対側のブラシガイドは変形後の表面に沿って表示され、左右の対応は変形前のメッシュの形で決まります。レストポーズより、曲げた状態のほうが変形の狙いをつかみやすい部位で使う想定です。
片側のウェイトを反対側へコピーする
塗りながら対称にするのとは別に、すでにあるウェイトを左右どちらかへコピーするコマンドが「−」「+」で用意されました。範囲はボーン単位か頂点単位、軸はローカルかワールドで選び、近似のサーフェス転送も使えます。UVを使った転送や、いったん削除して作り直す処理は、明示的に実行する別の操作になっています。
複数のボーンの配分をプレビューしてから適用する
Adjust Bone Setは、複数のボーンの合計の強さと、ボーン同士の配分をまとめて調整する機能です。合計はScale / Set Totalで、配分はPreserve(保持)・Multiply(乗算)・Custom Shares(任意の比率)から選びます。変更前とプレビューを見比べて、よければ適用、やめるならキャンセルです。適用はUndo1回で戻せ、キャンセルしたときはウェイトに何も書き込みません。
2.0のそのほかの変更
- ドックからX対称に直接切り替えられるようにし、ボタンをアイコンだけにするか、ラベル付きにするかを選べるようにした
- Ctrlを押しながらカーソルを重ねると、重なっているボーンの名前を一覧表示
- 頂点数・三角形数の固定の上限を撤廃(大きいメッシュでは準備の時間とメモリが増える)
- 分離表示中に選んだボーンを、表示を戻したあとも保持。キーマップのプリセットを当てたときの重複割り当ての扱いを修正
設定のJSONバックアップと復元は2.0には入っていません。オブジェクト間のウェイト転送は2.1以降に回されています。
1.2系で加わった機能
9月末から2.0までの間に、1.2系のアップデートでも機能が増えています。
- Thickness Brush:髪の房やリボンのような薄いメッシュに、表と裏のウェイトを1ストロークで塗る。届く深さはブラシ半径に対する割合で調整
- Ribbon Brush / Ribbon Gradient:対象のボーンを選んでから塗ると、ボーンまでの距離とメッシュのつながりから複数のボーンへ配分する
- Smooth Selected:Selection Weightsで選んだボーンの行だけを、合計を保ったままなじませる
- Influence Cut:選んだボーン以外のロックされていない影響を消し、そのぶんを選んだボーンに割り振る
- パイメニュー:F12で開き、25種類のコマンドから8方向に割り当てる

あわせて、通常のブラシとグラデーションは、複数のボーンを選んでいてもアクティブなボーンだけを塗る仕様に変わりました。以前のマルチペイントはなくなり、複数のボーンへ配分したいときはRibbon BrushかRibbon Gradientを明示的に選びます。1.2.5では30万頂点を超えるメッシュで塗れなかった問題が直り、1.2.6ではオブジェクトの多いシーンや高ポリゴンのメッシュでの動作が軽くなっています。

価格・入手先
| 価格 | 1,500円(BOOTH)/ 9.99ドル(Superhive) |
| 対応バージョン | Blender 4.5〜5.2 |
| ライセンス | GPL v3以降 |
| 作者 | cvELD |
| 入手先 | BOOTH / Superhive |
執筆時点は公開記念のセール中です。BOOTHの商品説明では、通常価格15ドルを9.99ドルにするセールを10月まで行うと案内されています。トポロジーが変わるモディファイア(サブディビジョンなど)は塗る間だけ編集モードでの表示を切る必要があり、対称に塗ったあとは正規化の競合が報告されていないかを確かめるよう案内されています。機能ごとの説明は日本語のマニュアルにまとまっています。
管理人のひとこと
9月に初版を紹介したときは半円ブラシが気になっていましたが、2.0では左右対称に塗るための機能がまとめて増えました。3ds MaxのSkinのミラーは頂点の位置で左右を対応づけるので、左右で形が少しでもずれていると対応が取れない頂点が残り、そこだけ手で塗り直すことになります。キャラクターの体は左右対称でも、衣装は前合わせや片側だけの飾りで崩れていることが多いので、トポロジーが違っても表面をたどって移してくれるのは助かります。
ポーズを付けたまま両側を塗れるのも、セットアップの作業で役に立ちそうです。腕を上げた状態で肩を詰めて、反対側はミラーで写してから確かめ直す、という往復が1回で済みます。



コメント