Poly Organic|ダイヤルを回して木や石の質感を決める、ノード不要のBlenderアドオン

Blender

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ビューポートに出るダイヤルを回すだけで、木材・石・金属・ガラスなどのマテリアルを作れるBlenderアドオン「Poly Organic」が、Poly PlaygroundからSuperhiveで公開されています。公開は2026年9月23日です。

製品ページの言葉を借りると「ノードをつなぐのではなく、ダイヤルを回す感覚」で質感を決めるツールです。素材とスタイルを選んで回していくだけで、ノードツリーを組んだりテクスチャを探しに行ったりする必要はありません。現在はアーリーアクセスで、執筆時点のバージョンはV1.4です。価格は29ドル。

Poly Playgroundによる紹介動画がこちらです。

ビューポートの中でダイヤルを回す

3Dビューの隅にあるオレンジのボタンを押すか、Shift+Alt+Dでダイヤルが開きます。素材を選ぶとそのままスタイルの選択に移り、設定を変えるたびに見た目がなめらかに切り替わるので、どの項目が何をしているのかがその場で分かります。素材・スタイル・色・サイズ・レイヤー・ベイクまで、ビューポートから離れずに操作します。

木目の立方体と球が、ダイヤルで素材をレンガに変えて漆喰のレイヤーを重ねていくアニメーション(画像: Poly Playground)
ダイヤルで木材からレンガへ切り替え、スタイルを選んでから漆喰のレイヤーを重ねていくデモ(画像: Poly Playground)

ダイヤルが開いた状態で文字を打つと、glass、oak、rustのように素材を名前で検索できます。Ctrl+クリックで別のオブジェクトに同じマテリアルを渡し、Shift+Alt+Vで複数のオブジェクトにまとめて貼り付けられます。

素材は9系統、スタイルは「模様」で選ぶ

用意されている素材は、木材・石とレンガ・金属・プラスチックとゴム・布と革・自然物と水・ガラスと宝石・建材・塗装と紙と肌の9系統です。製品ページには、タイル、コンクリート、地面、樹皮、屋根材、道路といった項目も並んでいます。

スタイルは色違いではなく模様の違いとして用意されています。木材ならカテドラル杢・柾目・コブ杢・スポルテッド、宝石ならカット済みの石・原石・オパール、といった具合です。色はカラーホイールで別に決めます。

木・金属・石・ガラス・レンガ・大理石などのマテリアルを割り当てた12個の球(画像: Poly Playground)
木・石・金属・ガラスなど、素材の系統ごとにスタイルが用意されている(画像: Poly Playground)

漆喰・苔・雪をレイヤーで重ねる

ベースの素材の上に、漆喰・苔・雪・水・砂・落ち葉をレイヤーとして重ねられます。各レイヤーをどこに乗せるかも選べて、目地、くぼみ、上面、下面、エッジ、きれいな帯状、別のレイヤーの周り、配置したオブジェクトの内側、手描きのマスクから指定します。それぞれぼかし・崩し・反転・シャッフルが可能です。

レンガの立方体の上面に雪が積もり、側面の一部だけ漆喰が残っているレンダリングとダイヤル(画像: Poly Playground)
レンガに漆喰と雪をレイヤーで重ねた例(画像: Poly Playground)

新品から年季の入った状態まで1つのダイヤルで

Age(経年)のダイヤルを上げると、摩耗・傷・汚れ・ほこり・サビ・苔・日焼けによる退色がまとめて進みます。雨だれとしずくの跡、サビの流れ、汚れの筋、塩の吹き出しも足せて、どれも上から下へ流れる向きに付きます。

雨だれの筋と汚れが縦に流れたコンクリート調の立方体とダイヤル(画像: Poly Playground)
経年の汚れと雨だれを足した例(画像: Poly Playground)

エッジの傷みは、下地塗りの上で欠けた・こすれて地が出た・はがれた・擦れた、の4種類から選べます。細い傷、えぐれ、拭き跡も付けられ、点灯しているスタイルをもう一度クリックすると外れます。

凹凸と草はワンクリック

ワンクリックで実際のディスプレイスメントが入り、形の縁でもずれずにきれいに収まるように作られています。草は素材が「草」と指定した場所にだけ生え、株の固まり方・曲がり・風も設定できます。ガラスと水は最初からコースティクスの影を落とし、ワンクリックでCyclesの本物のコースティクスに切り替えられます。

仕上がったらテクスチャにベイク

カラー・ラフネス・メタリック・ノーマル・16bitのハイトマップを、1K〜8Kでベイクできます。ベイクは裏で進むので、その間も作業を続けられます。UVが無ければ自動で展開し、画像テクスチャを使ったマテリアルを組み立てたうえで、ボタン1つでベイク版とプロシージャル版を切り替えられます。書き出したマップは.blendファイルと同じ場所のtexturesフォルダに保存されます。

レンガと漆喰の立方体と球の下に、カラー・ラフネス・ノーマル・ハイトの4枚のマップが並ぶ画像(画像: Poly Playground)
ベイクで書き出されるカラー・ラフネス・ノーマル・ハイトのマップ(画像: Poly Playground)

シーン全体に貼っていく前提の作り

模様はどのオブジェクトでも実寸のスケールで乗ります。複製したオブジェクトはそれぞれ模様の別の部分を受け持つので、棚板やフローリングの板が同じ木目で並ぶことはありません。椅子や額縁では木目が形に沿って流れます。模様は3D空間から投影するため、UVが無いメッシュにもそのまま使えます(UVを使うのは、UV Mapのフィットを選んだときとベイクのときだけ)。

作ったマテリアルは自動で名前が付き、レイヤーごとライブラリやアセットブラウザに保存できます。シーンが重くなったときは、作業中はDraft品質にし、Optimiseで使っていない効果を外し、仕上がったものからベイクする、という対処がFAQで案内されています。

価格・入手先

価格29ドル
対応バージョンBlender 4.2〜5.2
対応OSWindows / macOS / Linux
ライセンスGPL
作者Poly Playground
入手先Superhive

CyclesとEEVEEの両方で動きますが、本物のコースティクス、金属の虹色、宝石のファイア、アダプティブディスプレイスメントはCyclesだけの機能です。個人・商用どちらの制作にも使え、今後のアップデートも価格に含まれます。購入には12か月のサポートが付き、製品価格の25%で12か月延長できます。インターネットへの接続は一切しないと明記されています。

管理人のひとこと

初見のツールです。見た目はフォトリアル寄りですが、背景の小物や建物に木目やレンガの下地を乗せて、そこから色数を落としてアニメ寄りに処理していく流れなら、うちの仕事でも出番がありそうです。ノードを組まずに素材の当たりを付けられるので、背景物の数が多いときにも回しやすそうです。

気になったのは、複製ごとに模様の位置をずらしてくれる点です。棚板や床材をコピーすると同じ木目が並んで一発でバレるので、そこを勝手に散らしてくれるのは助かります。ベイクのときはUVを自動で展開するそうなので、書き出したテクスチャを別のソフトへ持っていくときの展開の具合は見ておきたいところです。

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