「Dust3D」の開発者であるJeremy HU氏が、オープンソースの自動クワッドリメッシュツール「AutoRemesher」の1.1.0を2026年8月16日に公開しました。ハイポリゴンのメッシュをクワッド主体のトポロジーに変換するツールで、Windows・macOS・Linux向けのビルドが配布されています。ライセンスは1.0.0でGPLv3からMITに変更されており、1.1.0もMITのままです。
クワッドの粗密に方向性を持たせるAnisotropy

リリースノートの先頭に挙がっているのは、依存していたGeogramを自前のクワッドパラメタライザに置き換えたことです。そのうえで異方性のクワッドサイズ指定が加わり、コマンドラインからは –anisotropy オプションで指定できるようになりました。UVパラメタライズとクワッド抽出そのものの改善、抽出したクワッドを入力メッシュへスムーズに投影する処理、6辺の面を分割する処理も入っています。
途中経過を段階ごとに見られるプレビュー
1.1.0では、ソース・アイソトロピック・パラメタライズ・リメッシュ後のモデルをそれぞれプレビューできるようになりました。特異点となる頂点や、抽出されたつながりも表示できます。メッシュの簡略化とデシメート後のプレビューも追加され、リメッシュのパラメータは数値で直接入力できるようになりました。

思った流れにならなかったときに、どの段階で崩れたのかを切り分けられるのは実務的な変更だと思います。
壊れにくくなった点と、ヘッドレス実行
- 非多様体メッシュのリメッシュを修正
- リサンプリング時のデータ競合を修正
- 非常に大きな入力メッシュをプレビューするとクラッシュする問題を修正
- ヘッドレス実行の進捗をパーセント表示にし、リメッシュのレポートを追加
- Qt 5でのHigh DPI対応、macOSでのAccelerate/BLAS利用、AVX2非対応のLinux CPUへの対応
コマンドラインから回す前提の改善が並んでいるので、大量のメッシュをまとめて処理する使い方も想定されているようです。
作者のチャンネルでは、1.1のリリースに合わせた約6分の動画が公開されています。
価格・入手先
配布はGitHubのリリースページで、Windows向けのzip、Linux向けのAppImage、macOS向けのdmgが用意されています。価格は無料、ライセンスはMITです。ソースからのビルド手順はリポジトリのREADMEにまとまっています。
管理人のひとこと
スカルプトしたモデルをそのままアニメーションに回せないので、どこかで四角面に整える作業が必ず入ります。手で流れを引き直すのが確実な一方、時間はかかるので、下地を機械に作らせて要所だけ直す、という進め方に落ち着くことが多いです。
その意味で今回のAnisotropyは、下地の精度を上げてくれる追加だと思いました。等方的に割られると困る場所は実際にあって、伸びる方向が決まっているパーツほど顕著です。プレビューが段階ごとに見えるようになったのも、うまくいかないときに諦める判断が早くなるという点でありがたい変更だと思います。
リトポの手間をどう減らすかという話では、Houdini 22がリトポもUV展開もなしで実写を3D化する方向に振っていました。ソフトも狙いも違いますが、あの工程をどう省くかという問題意識は共通しています。



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