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Unik Studio氏が、Blenderのノードエディター上に結果のサムネイルを出すアドオン「AnyNode Preview」V1.0をSuperhive(旧Blender Market)で公開しました。公開は2026年8月10日。ジオメトリノード・シェーダーエディター・ワールドの3つのノードツリーに対応し、ノードをViewerに繋ぎ直さずに各ノードの結果をその場でカード表示します。
プレビューは元のノードツリーの一時コピー上で評価される仕組みで、作業中のグラフには手が入りません。
AnyNode Previewとは
ノードを組んでいるときに「このノードの時点でどうなっているのか」を確かめるには、Viewerノードに繋ぎ替えるか、いったんレンダリングして見るかのどちらかになります。AnyNode Previewは、その確認をノードエディターの中で完結させるアドオンです。対応ノードの上にキャッシュ付きのサムネイル(カード)を重ね、必要なら3Dビューポート側にも実寸で結果を描きます。
作者による全機能のチュートリアル動画が公開されています。
ツリー全体にカードを出す「Preview All」
Ctrl+Shift+P のワンスイッチで、シェーダーツリーやジオメトリノードツリーの対応ノードすべてにカードが乗ります。テクスチャ、シェーダー、ジオメトリ、フィールド、画像が対象です。Viewerへの繋ぎ替えは一切発生せず、プレビューは一時コピー上で評価されるため元のグラフは変更されません。
Show Timing をオンにすると、各カードに評価にかかったミリ秒のバッジが表示されます。

選択したノードと、そこを通る経路だけを浮かせる
ノードをクリックすると、そのカードに輪郭が付き、そのノードを通るチェーンがハイライトされます。全ノードにカードが乗っている状態でも、どれを選んだかが見て分かるようにするための処理です。
チェーンの外にあるノードだけがベールで覆われます。Focus Opacity でベールの濃さを0〜100%で調整でき、Show Input Nodes で上流を何階層まで追うかを指定できます。Blender自身のワイヤーは描き直されません。

ジオメトリノードは工程ごとにカードになる
カーブ、メッシュ、インスタンス、フィールドが、それを生成したノードの上にクレイ表示のカードとして出ます。Repeat・Simulation・For Each Element の各ゾーンの内側でも表示されます。カーブは表示用に変換されるため、カーブノードでも空のカードではなくスプラインが見えます。
パススルーやフレーム、出力ノードのようにカードを持てないノードでは、サイドバーがそのノード名と理由を表示します。ビジュアル出力が複数あるノードには Preview Output が現れ、どのソケットをカードに出すかを選べます。この選択はセッション限りで、元のグラフは書き換わりません。

3Dビューポートに実寸で描く「Show In Viewport」
64pxのカードでは足りないとき、アクティブなジオメトリノードの評価結果をそのツリーを持つモディファイアのオブジェクト上に、実寸・その場所で描画できます。シーンの他のオブジェクトとの前後関係も正しく処理されます。
表示はソリッド・ワイヤー・ポイントから選べ、不透明にすることも、実物に重ねたゴースト表示にすることもできます。カードとは別枠の三角形数の上限を持っているのが特徴で、画面いっぱいのオーバーレイにはサムネイルより多くの三角形を割り当てる、という設計です。

フィールドはヒートマップになり、クリックで数値が読める
作者が「サムネイルに対して差が最も大きい」としているのがここです。密なメッシュ上で値がどこに落ちているかは、64pxのカードでは分かりません。フィールドや属性の出力は、ジオメトリそのものの上にヒートマップとして描かれます。
キャプションにはノード名と、ヒートマップが正規化されている範囲が出ます。これが無いと同じ絵が0〜1なのか0〜1000なのか判別できないため、という説明です。オーバーレイをクリックするとその地点の値が読め、視点を回しても表示は固定されたままになります。
Before / After は、ノードの入力ジオメトリと出力ジオメトリを同じ位置・同じスケールでワイプ比較する機能です。ただし2回目の評価が走るため、初期状態ではオフになっています。

マテリアルはビューポートのHUDで直接触る
Alt+M で、アクティブオブジェクトに追従する小さなHUDが出ます。Colour、Hue、Sat、Brightness、Roughness、Metallic、Normalが並び、オブジェクトモードで表示・非表示を切り替えられます。
コントロールは推測したリストではなく実際に接続されているマテリアルから拾って生成されます。リンクされたテクスチャは置き換えではなく色味の調整として扱われるため、テクスチャのディテールは残ります。各行に個別のリセットがあり、FX On / FX Off でワンクリックで元の状態と比較できます。

チャンネル側の編集も非破壊です。初回表示時にBase Colorには中立のColour Adjustが、リンク済みのRoughness/MetallicマップにはMap Rangeレイヤーが追加され、Normal・Bump・DisplacementにはStrengthやScaleが出ます。いずれも取り外せば元のソケットや値が正確に復元されます。共有マテリアルはユーザー数が表示され、明示的に Make Single User を押さない限り複製されません。
ワールドやHDRIもカードで確認できる
ワールドツリーは3Dビューポートを経由してBackground経由で描かれるため、カードに組んだ空がそのまま出ます。作者は「Blender自身のIDプレビューはワールドを真っ黒にレンダリングするが、こちらはそうならない」と説明しています。Sky Texture、HDRI、その間の調整ノードもそれぞれ結果が見えます。ワールドエディターでは、マテリアル専用のツールは適用できない機能を並べる代わりに自ら非表示になります。

そのほかの機能
- Channel Board/Base Color、Metallic、Roughness、Normal、Alpha、Emissionなどリンク済みのチャンネルを一度にまとめてレンダリング。Separate ColorのBlueがRoughnessに繋がっていればBlueが表示されるなど、実際のソースソケットを辿る。リンクの無いチャンネルは定数として描かれレンダリング負荷はかからない
- Visual Explorer/リンクされていない値入力ひとつを、8段階の設定で完成マテリアルとして同時にレンダリング。現在値は青の基準タイルとして常に表示され、任意のタイルをクリックすれば適用、Ctrl+Zひとつで取り消せる
- プリセットとA/B/名前・並び順・メモ・お気に入り・128pxのサムネイルを含めて保存でき、2つをライブで比較。Cancelで元の状態に戻し、Commitなら1回のアンドゥ単位として確定する
- Align Nodes/選択ノードまたはツリー全体を依存関係の列に整列。Image Texture → Normal Map のような単一消費のチェーンは20pxの間隔でまとまる
- カードの大きさとリンクの見た目/選択ノードのカードを25〜300%で拡大縮小(描画サイズのみが変わり、キャッシュは無効化されない)。リンクとアクティブノードの輪郭の色は12種のプリセットから選べ、カーブ/直線も切り替え可能。オプトイン方式で、オフのままならテーマには一切書き込まない
動作環境とライセンス
対応はBlender 4.5以降で、4.5 LTS・5.1・5.2で検証済みとされています。純粋なPythonのみで、同梱バイナリ・ネットワークアクセス・外部依存はありません。ライセンスはGPL-3.0-or-laterで、Blender Extensionとして配布されます。ZIPは展開せずにPreferences > Get Extensions > Install from Disk から入れるか、Blenderへドラッグします。
顧客向けの表記はV1.0ですが、Blender上のバージョン表示はLiteが 1.0.0、それ以外が 1.0.23 になります。
制限も明記されています。Matrix・String・Menu・Object・Collection・Materialの各ソケットは意図的に可視化されず、パススルー系のノードはカードを上流のノードに任せます(どのノードかはパネルが示します)。またPreview SelectionはSimulation・Repeatゾーン内のノードに未対応(通常のプレビューカードはゾーン内でも動作)、ワールドプレビューは3Dビューが1つも開いていないと表示できません。
価格・入手先
| 価格 | Lite $2/Full License $23(2026年8月18日時点はセール中で $1.50/$17.25) |
| 対応 | Blender 4.5以降(4.5 LTS/5.1/5.2で検証済み) |
| ライセンス | GPL-3.0-or-later |
| 作者 | Unik Studio |
| 入手先 | Superhive(旧Blender Market) |
Liteは Selected Preview、カードのコントロール、タイミング表示、Refresh、キャッシュに絞った機能限定版で、まず中心のワークフローを試すための構成です。購入には12か月のサポートと製品アップデートが含まれます。詳しくは製品ページをご確認ください。
管理人のひとこと
初見のアドオンです。ジオメトリノードを触っていて一番つらいのは、途中の状態が見えないままノードを積んでいく時間だと思っていて、Viewerに繋ぎ直しては戻す往復が積み重なります。それをグラフに触れずにカードで出す、という発想は素直に助かる方向です。
個人的に良さそうだと感じたのはフィールドのヒートマップのほうでした。カードのサムネイルだと「値が入っている」ことは分かっても、密なメッシュのどこに寄っているのかまでは読めません。正規化の範囲がキャプションに出るのと、クリックで数値が読めるのは、詰めの作業では差になりそうです。
マテリアルHUDのほうは、ビューポートを見ながらRoughnessを触れるので、ルックの当たりを付ける段階と相性が良さそうに見えます。Liteが$2で中心のワークフローだけ試せるので、いきなりFullを買わずに手触りを確かめられるのはありがたい構成です。



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