夜空くらげ氏(@YozoraKurage)が、3Dモデルにテクスチャを直接描けるペイントソフト「YoluPainter」の最初の正式版v0.3.0を2026年10月5日にGitHubで公開しました。3Dビューの見た目をlilToonの式で再現していて、トゥーンの影やリムライトが付いた状態で確かめながら塗れます。無料・オープンソース(MITライセンス)で、Windows向けです。
YoluPainterとは
2Dのキャンバスと3Dのモデルの両方にテクスチャを描けるペイントアプリです。Rustで書かれていて、Unityとつなぐとシーンに置いたアバターのマテリアルで色を見ながら描けます。もとは10月3日にUnityのエディタ拡張(VCCで追加するVPMパッケージ)として公開され、その2日後に単体で動くアプリの正式版が出ました。同じ日のうちに修正版の0.3.1と0.3.2も出ています。
リリース時に作者が公開した紹介動画です。
2Dのキャンバスにも3Dのモデルにも描ける
ブラシは筆圧と傾きに反応し、色の混ぜ、ぼかし・指先・クローン、対称描画、ステンシルに対応しています。レイヤーはグループ・マスク・クリッピング・ロックと、26種類の合成モード、調整レイヤーを備えています。

色と粗さ・金属感を1回のストロークでまとめて塗る
Color・Roughness・Metallic・Height・Normal・Emissionの6チャンネルに、自分で足したユーザーチャンネルを加えて、1回のストロークでまとめて描けます。AO・曲率・厚み・IDなどのメッシュマップを焼き、それを読んで汚れや摩耗を乗せるジェネレーター、ノイズとグランジ、スマートマテリアル、フィルターも入っています。

lilToonの見た目で確かめながら塗る
テクスチャセットごとに、3Dビューの見た目を標準(PBR)かlilToonかに切り替えられます。lilToonのほうはlilToon 2.3.4の式をシェーダーに移したもので、影・リムシェード・発光・マットキャップ・リムライト・逆光ライト・輪郭線などを再現します。新しく作ったテクスチャセットはlilToonの見た目で始まります。
影の強度マスクや輪郭線の太さのマスクといったlilToonのスロットには、ユーザーチャンネルを割り当てて直接描けます。作者は「pbrっぽくもあるけど、liltoonをほぼ移植してあり、カスタムチャンネルで影のマスクとかも塗れる」と説明しています。
Unityとつないで、シーンのアバターで見ながら描く
Live Linkを使うと、同じPCで動くUnity 2022.3のエディタとつながります。ヒエラルキーでモデルを右クリックして「Open in YoluPainter」を選ぶとアプリが起動してモデルが送られ、描いた色がシーンのマテリアルに映ります。Unity側の表示は一時的なもので、元のテクスチャやマテリアルのアセットは書き換えません。lilToonのマテリアルなら、Unityで設定した値をそのまま受け取って3Dビューの見た目にも使います。
PSDとブラシの取り込み、Unity向けの書き出し
PSDはレイヤー・グループ・マスク・調整レイヤーごと読み書きできます。ブラシはPhotoshopのABRと、CLIP STUDIOのサブツール(.sut。設定のみ)を取り込めます。書き出しはチャンネルごとのPNGのほか、Unity Standard・URP・HDRP・lilToon向けのテンプレートを用意しています。作業ファイルは独自形式の.ylpで、アプリが落ちたときの自動復旧も備えています。
価格・入手先
| 価格 | 無料 |
| 対応OS | Windows 10 / 11(64ビット) |
| ライセンス | MIT License |
| 作者 | 夜空くらげ |
| 入手先 | GitHub Releases |
MacとLinuxはソースからビルドすれば試せます。配布物にはコード署名が無いため、初回の起動でWindowsのSmartScreenの警告が出ます。Live Linkを使うには、Unity側にVCCからYoluPainter Unity Bridgeを入れ、アプリと同じ版にそろえます。問い合わせや機能の要望は作者のDiscordで受け付けています。配布とインストール手順はGitHubのリポジトリにまとまっています。
管理人のひとこと
昨日のぺたぬり3Dに続いて、lilToonの見た目で確かめながら塗れる3Dペイントソフトがもう1本出てきました。こちらはPBRのチャンネルも一緒に塗れて、lilToonのマスクをユーザーチャンネルとして描ける作りです。色を塗るツールというより、シェーダーに渡すマップをひとそろい作るツールに近いと感じました。
セルルックのモデルでも、影の出方を抑えるマスクや輪郭線の太さのマスクを用意することがあります。白黒で塗っているあいだは仕上がりが読みにくいので、塗りながら影の変化をその場で見られるのは便利そうです。うちは3ds Maxが中心なのでLive Linkは使えませんが、FBXを開いて塗るところだけでも試してみたいですね。



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