選んだ頂点を、いちばん近くにある別のオブジェクトの面から決めた距離の位置へ吸着させる無料のBlenderアドオン「Proximity Snap」を、rinvo氏が公開しています。BOOTHでの公開は2026年9月5日で、執筆時点のバージョンは2.3です。
もともと作者が自分の作業用に使っていたツールで、ボタン1つと小さな設定メニューだけでできています。作者の説明では「やることは1つ、近くにある別のものを見つけて、決めた距離に吸着するだけ」。作者による公開時の投稿がこちらです。
頂点を選んで「Snap to Closest」を押すだけ
編集モードで頂点や面を選び、Faceメニューに加わる「Snap to Closest」を実行すると、周りにあるオブジェクトを自動で探して、そこから指定の距離に吸着します。対象が複数あってもまとめて扱えます。

作者が挙げている用途は、決まった距離を保って頂点を並べる作業、地形と道路のメッシュのすき間をなくす作業、そしてリトポロジーです。モディファイアを組んだり、参照するオブジェクトを指定したり、手作業でスナップしたりしていた作業が1ボタンになる、と説明されています。服のフィッティング専用のツールではなく、「すごく速い1クリックのシュリンクラップ」と考えてほしい、とも書かれています。
距離・向き・範囲を設定できる
設定メニューで調整できるのは、次の項目です。
- 吸着先の種類(面・辺・頂点)
- 吸着先からの距離(布などの厚みぶんだけ離して吸着できる)
- 向きの優先(なし/上/下/上だけ=めり込み解消/下だけ)
- 距離の上限(遠すぎる対象を無視する)
- 境目のスムージング
- 投影の方法(最寄りの点/法線方向)
- 値を変えるたびにシーンを再スキャンするオプション

吸着先になるのは画面に表示されているオブジェクトだけなので、対象を絞りたいときは他を隠しておけば済みます。カーブの制御点にも使え、ショートカットキーの割り当ても変更できます。
バージョン2.3で失敗の理由が出るように
2.3は、公開後に寄せられた反応をもとに信頼性を上げる更新です。吸着できなかったときに何も起きないまま終わらず、何が原因だったかを表示するようになり、失敗しても直前の操作パネルが開いたままになるので、そのまま設定を直せます。ほかに、シンメトリーへの対応、複数オブジェクトの同時編集、不均一なスケールのオブジェクトの扱い、ベジェカーブのハンドルの種類の保持、スムージングの改善が入っています。距離の上限の初期値は0(無制限)に変わりました。
使った人の反応
BlenderとVRChat向けの素材を扱うとりもちショップ氏は、メッシュを別の形に沿わせる様子を動画で紹介しています。
派手な機能ではないものの、沿わせる作業の手数が一気に減る、という受け止め方です。
価格・入手先
Gumroadは0円からの任意の金額で、BOOTHには中身が同じで300円の支援用も用意されています。ダウンロード数が多かったためにGoogleセーフブラウジングがzipファイルを危険と判定することがあり、Gumroadではソースコード一式もダウンロードして中身を確認できるようになっています。
管理人のひとこと
服のパーツを体から少しだけ浮かせて貼りたいときに、距離を数値で決められるのは助かります。襟や袖口、ベルトのような小物を体のラインに沿わせるのは、シュリンクラップを入れてオフセットを調整して、と手数がかかるところなので、頂点を選んで1回で済むのは楽ですね。
「上だけ」を選ぶとめり込んだ頂点だけを外に出せるので、服の貫通の手直しにも使えそうです。



コメント