株式会社Tooが主催するアニメ制作技術の総合イベント「あにつく」の公式YouTubeチャンネルで、2025年9月に開催されたあにつく2025のセッション動画が、2026年8月16日から19日にかけて4本公開されました。いずれも視聴は無料です。
TVアニメ『メダリスト』のキャラクターリギング解説(株式会社ENGI・約50分)
公開されたなかで最も長く、内容も踏み込んでいるのがこの1本です。動画の説明では「手描きアニメーションと3DCGが同居する作品で、キャラクターリグがどのように作成されているかをご紹介します」とされています。
手描きと3DCGが同じ画面に並ぶ作品では、CG側だけで気持ちよく動いても作画に馴染まないという問題が起きます。その前提でリグを組む話です。
BanG Dream! 10周年 キャラクター表現の軌跡(株式会社サンジゲン・約32分)
サンジゲンが制作したRoselia MVから各TVシリーズ、劇場版、そして最新の無限大みゅーたいぷアニメーションMVまで、キャラクター表現の変遷とノウハウを紹介する内容です。
10年ぶんを一続きで振り返る構成なので、同じ絵柄を保ちながら何を変えてきたのか、という時間軸で見られるのがこの回の特徴です。
“エフェクト表現”最前線(有限会社オレンジ・約50分)
リクルート講演会として行われた回です。「エフェクト」とは何かという役割と魅力の解説から、オレンジならではのエフェクト表現までを扱います。
動画の説明によれば、実際に採用された方のデモリールを解説付きで公開しているとのこと。何が評価されたのかを本人以外の口から聞ける機会は多くないので、就職を考えている人以外にも見どころがあります。
Autodesk Flow Studio実践セミナー(ダンデライオンアニメーションスタジオ/オートデスク・約53分)
映像からキャラクターモーションをAI生成するAutodesk Flow Studioの製品機能と、ダンデライオンアニメーションスタジオによるアニメシリーズでの活用事例を解説する回です。
アクターが演技をする実写映像からの3DCG化やモーション予測といった技術を、アニメ制作のなかでどう使えるか。実施したワークフローに加えて、その中で直面した課題や今後の展望まで話す構成になっています。
「あにつく」とは
株式会社Tooが主催する、アニメ制作技術に関する総合イベントです。これからのアニメ制作を目指す次世代からアニメファンまでを対象に、2D作画ソフトの運用や3Dアニメーション技術の紹介、作品のメイキング、人材の発掘・育成までを扱うとされています。スポンサーはゴールドがオートデスク株式会社とMaxon Computer株式会社、シルバーがEIZO株式会社、株式会社エレコム、キヤノン株式会社、株式会社ピー・ソフトハウス(Pencil+などのブランド名はPSOFT)、ワコム株式会社、Wasabi Technologiesの6社。後援はCG-ARTSです。この記事で取り上げた4本の登壇元(株式会社ENGI、株式会社サンジゲン、有限会社オレンジ、株式会社ダンデライオンアニメーションスタジオ)は、いずれも協力に名を連ねています。
あにつく2025は2025年9月20日に東京・秋葉原で開かれました。過去回の情報やドラフト会議などの就活企画はあにつくの公式サイトに、公開済みのセッション動画は公式YouTubeチャンネルにまとまっています。
管理人のひとこと
4本のうち、まず見たいと思ったのはENGIのリギング解説でした。CG単体で成立させるリグと、作画に馴染ませるためのリグは求められるものが違います。手描きと3DCGが同居する作品でそこをどう組んでいるのか、現場の言葉で聞ける回は貴重です。
サンジゲンの回のように10年ぶんを並べて見せる構成も、単発のメイキングとは別の学びがあります。絵柄を保ったまま何を差し替えてきたのか、という視点は、長く続くシリーズを触るときの参考になります。
どれも1本30〜50分と短くはないので、まとまった時間を取ってからのほうが良さそうです。無料で残っているうちに順番に消化しておきたいですね。



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