KeenToolsの「FaceBuilder for Blender」は、数枚の写真からその人に似た3Dの頭部をBlenderの中で作るアドオンです。写真に合わせて形を詰めたあと、テクスチャの生成、LODの切り替え、MetaHumanやCharacter Creator 4への受け渡しまでをまとめて扱えます。
KeenToolsのBlender向けアドオンの最新版は、2026年8月20日に出た2026.3.1です(Houdini 22への対応などが中心で、FaceBuilder自体に大きな変更はありません)。KeenTools公式のデモ動画がこちらです。
数枚の写真から、本人に似た頭部を作る
正面・横・斜めなど、角度の違う写真を何枚か読み込み、それぞれの写真に頭部のメッシュを重ねて形を合わせていきます。表情が付いた写真からでも、その人の顔の特徴を拾えるとされています。

AIの自動位置合わせと、ピンでの手直し
「Align face」を押すと、AIがメッシュを写真の顔に合わせて置いてくれます。

そこから先は、メッシュ上に基準点(ピン)を置いてドラッグし、写真と形を合わせていきます。形の変化はその場で3Dに反映されるので、別の角度の写真に切り替えながら詰めていけます。

テクスチャはワンクリックで生成
形が決まったら、読み込んだ複数の写真をブレンドしてテクスチャを作ります。UVのレイアウトは選べます。

写真1枚からでも作れる、パーツとLODは切り替え可能
写真が1枚しかなくても、その顔のデジタルコピーを作れます。世界のさまざまな地域の顔に対応しているとされています。

頭部のパーツは個別に表示と非表示を切り替えられ、ポリゴン数はハイ・ミドル・ローの3段階をスカルプト中でも書き出し時でも切り替えられます。
MetaHumanやCharacter Creator 4へ渡す
作った頭部は、Unreal EngineのMetaHumanの素材にできます。公式の手順は、4〜8枚の写真をFaceBuilderに読み込んで頭部を作る、MetaHumanのトポロジーに合わせた専用の「MH texture」を書き出す、Mesh to MetaHumanで頭部をMetaHumanのトポロジーに合わせる、MetaHuman Creatorで調整する、書き出したMH textureを適用する、の5ステップです。ほくろや傷あとのような、その人ならではの特徴もテクスチャで持ち込めます。

Character Creator 4へはワンクリックで書き出せます。ARKit互換のFACSブレンドシェイプが51個入っていて、Live Link Faceアプリにも対応しているので、Blenderでも他のソフトでも表情を付けられます。同じKeenToolsのFaceTracker for Blenderと組み合わせると参照動画から表情の動きを取れ、GeoTracker for Blenderでは実写の頭の動きを追跡してCGを合成できます。ほかの形式での書き出しにも対応しています。
価格・入手先
| 価格 | 月額19.99ユーロ / 年額191.88ユーロ(月15.99ユーロ相当) |
| 対応バージョン | Blender 2.80+(Blender.orgの公式64bit版) |
| 対応OS | Windows / Linux / macOS(Intel・Apple Silicon) |
| 作者 | KeenTools |
| 入手先 | KeenTools公式サイト |
価格は個人向けのFreelancerプラン(1台のPCに紐づくライセンス)の税抜き価格です。会社で購入した場合は解約扱いになり、会社向けにはStudioプランがあります。FaceTrackerとのセット(FaceBundle)は月額29.99ユーロ/年額299.88ユーロ、GeoTrackerも含む3本セット(FullBundle)は月額39.99ユーロ/年額395.88ユーロです。どのプランも商用利用でき、作った成果物の権利は購入者に帰属します。
管理人のひとこと
アニメの仕事で実在の人の顔をそのまま起こすことはまず無いですが、写真に形を合わせていく手順は、三面図を見ながら顔を詰めていくのと考え方が近いと思います。
ピンを置いて引っ張ると、その場で3Dの形に反映されるのは気持ちよさそうです。写真1枚からでも作れるので、資料が少ないときの叩き台としても便利そうですね。
ベースのトポロジーを自前で用意できれば、シェイプキーやモーフを一部使い回せる場合もあるのですが、公式のFAQでは自分の頭部モデルを使うのは今はできず、今後の予定に入っているとのことです。対応したらどう変わるのか気になりますね。



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