Nyanneco Broad Diffuse Generator|Substance 3D Painterで柔らかい陰影をマスクで付けるジェネレーター

CG全般

Blender・Substance 3D Painter向けのツールを配布しているにゃんねこ氏(@nyanneco9)が、Substance 3D Painter用のジェネレーター「Nyanneco Broad Diffuse Generator」を2026年10月2日にBOOTHで公開しました。面の向きから出す大きな明暗に、ベイクしたAOやレイヤーのNormal・Heightを重ねて、柔らかい陰影をマスクとして作ります。

Nyanneco Broad Diffuse Generatorとは

出力はグレースケールのマスクです。白い部分ほどレイヤーが見え、黒い部分ほど隠れます。影の色を設定した塗りつぶしレイヤーに黒いマスクを足し、そのマスクにこのジェネレーターを入れると、陰影がベースカラーに描き込まれます。影の色は塗りつぶしレイヤー側で決め、影の量は「Overall Shadow Strength」かレイヤーの不透明度で調整します。

面の向きで明暗を付けて、斜めからの光を足す

陰影の土台になるDiffuseは、上下方向の明暗と斜め方向からの明暗の組み合わせです。Base Illuminationで全体の明るさを、Sky Contrastで上向きの面ほど明るくする度合いを決め、Diagonal Light Strengthで斜めからの光を足します。斜めの光の向きは、水平方向の角度(Azimuth)と高さ(Elevation)で決めます。Diagonal Light Wrapを上げると、横や反対側を向いた面まで光が回り込み、明暗が柔らかくなります。

スニーカーのモデルに陰影マスクを適用したSubstance 3D Painterの画面
スニーカーのモデルに適用した例(画像:にゃんねこ屋さん BOOTHより)

中間調はDiffuse Curveグループで整えます。Midtone Contrastで中間調の明暗差を広げ、Midtone Lightnessは中間調の明るさで、明るくすると影が薄く、暗くすると影が濃くなります。上方向の軸はY/Zから選べます。

ベイクAO・Height・Normalから3種類のAOを重ねる

Diffuseの上に重ねるAOは3種類あり、強さを別々に調整できます。Baked AOはベイク済みのAmbient Occlusionをそのまま使います。Height AOはアンカーポイントから受け取ったHeightの凹みに、Normal AOはアンカーのNormalから推定した凹凸に、それぞれ局所的な影を付けます。Height AOとNormal AOは調べる距離(Radius)と凹凸の深さの解釈(Depth)も変えられます。

ベイク済みWorld Space Normal・AO・Tangent Space Normalと、アンカーポイントのNormal・Heightを指定する入力欄
画像の入力欄。ベイクマップとアンカーポイントのNormal・Heightを割り当てる(画像:にゃんねこ屋さん BOOTHより)

ベイクしたNormalやレイヤーのNormal・Heightは、AOとは別にDiffuseの向きにも反映できます。ただし、Diffuseへ反映するStrengthの初期値は0なので、アンカーをつないだだけではDiffuseは変わりません。Output Viewを切り替えると、ベイクAO・Height AO・Normal AOを単独で表示して、どの入力が影を作っているかを確かめられます。

スニーカーのUVレイアウト上に描き込まれた陰影のテクスチャ
テクスチャに描き込まれた陰影(画像:にゃんねこ屋さん BOOTHより)

作れない影もマニュアルに明記

作るのはあくまで影のマスクです。Heightによるシルエットの変形や、別の物体が遮って落とす影は生成しません。テクスチャに書き出した陰影はモデルに固定されるため、ライトやカメラを動かしても計算し直されません。Height AOとNormal AOはテクスチャ上の近い範囲から作る近似です。離れたUVアイランド同士の立体的なつながりは扱わず、近くにある別のアイランドを拾ってしまう場合もあります。境界まわりが不自然なときはRadiusを下げて確かめるよう案内されています。

導入手順とパラメータの全リストは、作者の使い方マニュアル(note)にまとまっています。

価格・入手先

価格500円
作者にゃんねこ
入手先BOOTH

配布形式はSBSARで、Painterにインポートしてジェネレーターとして使います。個人・法人を問わず使え、作ったテクスチャやモデルは有償販売や受託制作を含めて商用利用できます。SBSARやプリセットそのものの再配布と、それを取り出せる形でアセットパックなどに同梱することは禁止されています。マニュアルでは、特定のバージョンのSubstance 3D Painterでの動作は保証しないとしています。

管理人のひとこと

アニメCGだと陰影はシェーダー側で付けることが多く、テクスチャに影を描き込む機会はあまりありません。ただ、ライトを当てない前提の背景の小物などは、テクスチャ側に柔らかい明暗を入れておくだけで立体感が変わります。手で塗ると面ごとに濃さがばらつくところを、面の向きとAOからまとめて出せるのは楽そうです。

気になるのは、焼き込んだ陰影がライトやカメラに追従しない点で、マニュアルにもはっきり書かれています。落ち影が欲しいときは、同じ作者が出している疑似キャストシャドウ用のNyanneco Shadow Mask Generatorを重ねる形になりそうです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました