SV Textures|写真1枚からラフネス・ハイト・ノーマルを作り、シームレス化まで済ませるBlenderアドオン

木目の球と、ディフューズ・ラフネス・ノーマル・ハイトの4枚のマップが並ぶSV Texturesの告知画像 Blender

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Tomas Krajcovic氏(Shapeviz Tools)のBlenderアドオン「SV Textures」が、2026年10月20日にSuperhiveで公開されました。ディフューズ(色)のテクスチャ1枚を読み込み、明暗ムラの補正、シームレス化、ラフネス・ハイト・ノーマルの生成、手作業での修正、書き出しまでを、Blenderの中の専用ワークスペースで行うアドオンです。手持ちのPBRマップを読み込んで調整することもできます。

読み込みから書き出しまで専用のワークスペースで進める

作業は、ディフューズの読み込み、明暗の補正(省略可)、Map Editorでのマップ作成、書き出しの順に進みます。SV Texturesのワークスペースを開いてディフューズを読み込むと、確認用のマテリアルとプレビューをアドオンが用意するので、ノードを自分で組む必要はありません。選択中のモデルに貼って確かめることも、付属のプレビュー用の板で始めることもできます。画像の処理はすべて手元のPCで行われ、主な処理にはGPUを使います。

写真の明暗ムラを取ってからシームレスにする

Light Balanceは、写真に入った大まかな明暗ムラや色ムラを減らす機能です。半径と強さのスライダーで調整し、元の画像と見比べながらGPUのプレビューで結果を確かめます。作者は、強い影や白飛びした部分まではきれいに消せないとしています。

Light Balanceの半径と強さを動かし、ムラのある石膏のようなテクスチャの明暗を均していく様子(画像: Tomas Krajcovic)
Light Balanceで明暗ムラを減らす(画像: Tomas Krajcovic)

Make Seamlessは、テクスチャをリピートできる形にする機能です。つなぎ目の幅を調整し、元の画像・明暗補正後・シームレス化後の3つを見比べられます。Tile Previewで並べたときの繰り返し方を確かめてから、マップ作りに進みます。

ペイズリー柄のテクスチャをシームレスにし、並べたときの繰り返しを確かめる様子(画像: Tomas Krajcovic)
Make Seamlessでリピートできる形にする(画像: Tomas Krajcovic)

ディフューズ1枚からラフネス・ハイト・ノーマルを作る

マップの生成には2つの方法があります。SV Basicは、パッケージに同梱された推定用のモデルをGPUで動かしてラフネス・ハイト・ノーマルを作る方法で、DirectMLに対応したGPUが必要です。SV Legacyは、フィルターをかけて作る従来型の方法です。必要なチャンネルだけを選んで、4Kまで作れます。AOはハイトから作り、メタリックは指定した一定の値から始めます。

石畳の写真からハイトなどのマップを作り、凹凸の付いた石畳を3Dのプレビューで表示する様子(画像: Tomas Krajcovic)
石畳のディフューズからマップを作る(画像: Tomas Krajcovic)

作ったマップは、チャンネルごとの調整と、5つの帯域に分けてディテールを調整するDetail Mixerで仕上げます。コントラスト、ガンマ、大きさごとのディテールの強さ、ノーマルの強さや凹凸の深さを変えられ、2Dのエディタと3Dのプレビューの両方で結果を確かめられます。

作者は、1枚の画像からのPBR生成は表面の性質を推定するもので、実際の深さを測ったり、写っていないディテールを取り戻したりするものではないとしています。

スライダーで直せないところはペイントで直す

Paintでは、選んでいるチャンネルに対して、ペイント・クローン・スムーズ・スミア・塗りつぶしで部分的に手を入れられます。修正したマテリアルの見え方は、その場で3Dのプレビューで確かめられます。ペイントにはUV展開したメッシュが必要で、付属のプレビュー用の板は最初からUV展開されています。

石畳のマップにブラシで手を入れ、3Dのプレビューで凹凸の変化を確かめる様子(画像: Tomas Krajcovic)
Paintでマップに手を入れる(画像: Tomas Krajcovic)

自分で塗ったディフューズや手持ちのPBRマップにも使える

Blenderでモデルに直接塗ったディフューズを読み込んで、ラフネス・ハイト・ノーマルを作ることもできます。下の例では、流木のモデルに塗った色から作ったマップを、そのモデルに貼って確かめています。

流木のモデルに塗った色からマップを作り、凹凸の付いた流木として表示する様子(画像: Tomas Krajcovic)
Blenderで塗ったディフューズからマップを作る例(画像: Tomas Krajcovic)

すでにPBRのマップ一式を持っている場合は、それを読み込んで値を調整できます。1枚だけ読み込んで直すこともできます。3Dのプレビューでは、ディフューズ・メタリック・ラフネス・ハイト・ノーマル・AO・不透明度をチャンネルごとに表示のオン・オフで切り替えられます(書き出す画像には影響しません)。

チャンネルごとに形式を選んで書き出す

  • 書き出す形式: PNG・TIFF(8bit/16bit)、JPEG(8bit)
  • ノーマルの形式: OpenGL・DirectXから選択
  • ファイル名: チャンネルごとに自動で命名
  • 書き出すチャンネル・形式・ビット深度: チャンネルごとに指定

作者が挙げている今後の予定

作者は次の機能を今後の予定として挙げています。v1.00には入っておらず、内容と時期は変わる可能性があるとしています。

  • Photo to Material: 斜めから撮った写真のパース補正を含め、写真からマテリアルを起こす手順
  • テクスチャのアップスケール
  • 質感ごとの設定のプリセット
  • マテリアルのプレビュー画像の自動作成とアセットライブラリへの登録
  • ペイント機能の改善と、大きいテクスチャでの動作の軽量化

価格・入手先

価格19ドル(1年間のアップデート・サポート付き)/ 39ドル(アップデート・サポートが無期限)
対応バージョンBlender 5.2
対応OSWindows(x64)
ライセンスGPL
作者Tomas Krajcovic(Shapeviz Tools)
入手先Superhive

19ドルのプランも、1年を過ぎたあとアドオン自体は使い続けられます。新しいバージョンへの更新とサポートを続けるには、延長の料金がかかります。公開に合わせて25%オフのローンチクーポンが出ていますが、期間が短いので、商品ページで残り日数を確かめてください。

FAQでは、v1.00はWindows x64とBlender 5.2向けのリリースで、5.2.2 LTSで動作を確かめたとしています(商品ページの対応欄は5.0〜5.2)。macOS・Linux・Windows on ARMには対応していません。SV BasicにはDirectML対応のGPUと正常に動くグラフィックドライバが必要です。SV Basicとシームレス化は不透明な表面のテクスチャ向けで、透過のあるテクスチャやアトラスにはSV Legacyか読み込んだマップを使います。UDIM、動画のテクスチャ、プロシージャルマテリアルの自動ベイクには対応していません。8Kの入力は試験的な扱いです。

管理人のひとこと

アニメの背景でも、石畳や壁は写真から起こしたテクスチャを貼ることがあります。手間なのは、写真の明暗ムラを取ってリピートできる形にする下ごしらえです。画像編集ソフトで済ませてからBlenderに戻ることが多い作業です。ムラ取りからシームレス化、並べたときの確認までBlenderの中で済むなら、その行き来が減ります。

気になるのは、写真1枚から推定したハイトとノーマルの精度です。作者も実際の深さを測るものではないと書いているので、寄りのカットで凹凸を見せる素材は、生成したあとにPaintで手直しする前提になりそうです。セルルックで仕上げるならラフネスまでは使わないことが多いので、ハイトをバンプに使うくらいの出番になると思います。

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