BWrap|作ったトポロジーを別キャラへ被せるBlenderアドオン

Blender

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一度作ったきれいなトポロジーのメッシュを、別のスカルプトやスキャンに被せて形だけ合わせ込むBlenderアドオン「BWrap」が、Superhiveで公開されています。開発はVictor Skalin氏(Skalin3D)で、公開は2026年9月9日です。

リトポロジーを一から引き直すのではなく、すでに信頼しているトポロジーを新しいキャラクターへ移す「トポロジー転写」のツールです。対応はBlender 4.5〜5.2で、機能を絞った無料版と、全機能のFull版(29.99ドル)があります。

作者による概要動画がこちらです。

自動と手作業のあいだを埋める「ガイド付き」の転写

製品ページは、完全自動のラップは大事な特徴を取りこぼすことがあり、手作業のリトポは正確だが遅い、という前提から始めています。BWrapはその中間で、次の3段階で進みます。

  • 大事な箇所の対応関係を人が指定する
  • ラップを実行し、変形はBWrapに任せる
  • 結果をBlenderの中で詰める
Blenderで左に元のメッシュ、右に合わせ先のスカルプトを並べ、STEP 1 PLACE YOUR POINTSと表示されたアニメーション(画像: Skalin3D)
元のメッシュと合わせ先を並べて対応点を打つところから始まる(画像: Skalin3D)

新しい顔・体・スキャン・スタイライズしたキャラクター・バリエーション違いに、手元の実績あるトポロジーを使い回すための道具、という位置づけです。

目・鼻・口に対応点を打って合わせる

中心になるのがCorrespondence Points(対応点)です。元のメッシュと合わせ先の両方に、目・鼻・口・耳・あごのラインといった目印を打ち、どこがどこに対応するかを指定します。点は後から追加・移動でき、セットアップを組み直さずに調整を繰り返せます。

スキャン風の頭部ときれいなトポロジーの頭部の両方に対応点を打ち、右側に転写結果の頭部が並ぶ図(画像: Skalin3D)
両方のメッシュに対応点を打ち、トポロジーを転写する(画像: Skalin3D)

まぶたや唇はエッジループで合わせる

点で指定しにくい場所はLoop Guidesで合わせます。目の開口部・口のループ・耳の形・あごのラインなど、両者の重要なループ同士を対応させると、BWrapがループに沿って対応点を均等に配置します。ループの頂点数が元と合わせ先で違っていても使えます。

2つの頭部の目と口の周りにエッジループのガイドを引いて対応させている図(画像: Skalin3D)
目と口のループ同士を対応させる。頂点数が違っていても合わせられる(画像: Skalin3D)

左右対称のミラーと、形を守るウェイト

対応点とLoop Guidesは片側だけ作ってミラーできます。キャラクターが非対称なら、そのまま非対称で作業することもできます。

頭部の片側に打った対応点を反対側へミラーしている図(画像: Skalin3D)
片側に打った点とループを反対側へミラーする(画像: Skalin3D)

メッシュの中には、ラップに追従させたくない部分もあります。BWrapにはWeight Groupsと形状保持の設定があり、除外・その場で固定・形を保つ、を領域ごとに指定できます。耳や肩周りのように、元の形を残したい部分を守る使い方です。

耳と肩をオレンジ色の頂点グループで指定し、形を保つ領域にしている図(画像: Skalin3D)
耳や肩を頂点グループで指定し、元の形を保たせる(画像: Skalin3D)

ラップしてから詰める

ラップの品質はFast・Balanced・Bestの3段階から選びます。Fastで設定を試し、普段使いはBalanced、仕上げ前はBestという使い分けが想定されています。結果はNudgeなどの補正ツールでBWrapの作業画面の中で直せます。

左のなめらかな頭部から右の骨ばった頭部のスカルプトへ矢印が向かい、WRAP & REFINEと書かれた図(画像: Skalin3D)
ラップしてから、合わせ先に沿うよう詰める(画像: Skalin3D)

ラップ後は、合わせ先のテクスチャ・カラー属性・法線・キャビティを、元メッシュのUVへ転写することもできます。仕上がったメッシュは通常のBlenderのツールで引き続き編集できます。

無料版とFull版の違い

無料版でも基本の流れはひととおり試せます。製品ページの比較表から、主な違いを抜き出しました。

  • 対応点 無料版は24組まで/Fullは無制限
  • ラップの品質 無料版はFast固定/FullはBalanced・Bestと詳細設定あり
  • ミラー・Loop Guides・Weight Groups Fullのみ
  • テクスチャ類の転写 無料版は256×256まで/Fullは8192×8192まで
  • 出力 無料版はシェイプキー出力/Fullはメッシュの直接変更か新規オブジェクトも選べる

Nudge、結果のシェイプキーの適用、新規オブジェクトの作成は両方に入っています。無料版ではFull専用の項目も表示されたうえで無効になっているので、何が増えるのかは触りながら確認できます。

始めから終わりまで通した公式チュートリアルも公開されています。

価格・入手先

価格無料(Free版)/ 29.99ドル(Full版)
対応バージョンBlender 4.5〜5.2
ライセンスGPL
作者Victor Skalin(Skalin3D)
入手先Superhive / skalin.org

無料版はSuperhiveのほか、作者のサイトskalin.orgからも入手でき、ドキュメントもそちらにまとまっています。

管理人のひとこと

初見のアドオンです。同じ作品の中で顔違いのモブを何人も作るときは、素体を複製して頂点を寄せていく作業になりがちなので、目印の点とループを打って合わせ込む流れはそこに入りそうです。トポロジーが揃っていればウェイトやシェイプキーも流用しやすくなります。

気になるのはアニメ顔の目の大きさです。リアル寄りの頭部どうしなら対応が取りやすいとして、目の開口部の比率が大きく違うデフォルメの顔にどこまで追従できるのかは、無料版で一度試してみたいところです。1本ずつ引き直すほうの道具なら、TopoPenが同じ時期に出ています。

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