World Machine 4065|地形生成ツールがmacOS・Linuxに対応、オーバーハング地形も可能に

CG全般

地形生成ソフト「World Machine」の最新ビルド4065が公開されました。20年以上Windows専用だった本ソフトがmacOS・Linuxに対応したほか、ハイトフィールドに加えてVDM(Vector Displacement Map)による真の3D地形の生成、UIの全面刷新などが行われています。

World Machine のVDMベース地形(オーバーハング表現)

World Machineとは

World Machineは、20年以上前に初版が公開された地形生成ソフトです。ノードベースの手続き的なワークフローで地形を組み立て、侵食・積雪・水の流れといったシミュレーションを走らせて自然な地形を作り出せます。ベースメッシュを読み込んで加工することも、ゼロから手描きで起こすこともできます。地形ジオメトリだけでなくPBRテクスチャも生成でき、結果はglTF・OBJ形式のメッシュや、ハイトマップ・スプラットマップをEXR・PNG・TIFFで書き出せます。書き出した地形は3ds Max・Blender・Cinema 4D・MayaといったDCCツールや、Unity・Unreal Engineなどのゲームエンジンで利用できます。

今回の「Dragontail Peak」シリーズで最も大きな変更は、地形をハイトフィールドだけでなくVDM(Vector Displacement Map)としても表現できるようになった点です。この機能は2026年5月のビルド4059で導入されました。ハイトフィールドは2Dの標高マップで地形を表す標準的な形式ですが、真上から見た1点につき1つの高さしか持てないため、オーバーハング(張り出し)のある面を表現できず、切り立った急斜面や高解像度の地形では破綻しがちでした。VDMは頂点を横方向にも動かせるため、オーバーハング・アンダーカット・洞窟・切り立った崖といった真の3D構造を作れます。ただしVDMはグリッドの面に穴を開けられない(=面を「切る」ことができない)ため、洞窟の入口やアーチ状の地形は表現できないという制約があります。

そして最新のビルド4065(2026年7月22日付)では、長らくWindows専用だった本ソフトがmacOS・Linuxに対応し、UIも全面的に刷新されました。

「Dragontail Peak」の主な新機能

  • ✓ VDMによる真の3D地形 — オーバーハング・アンダーカット・洞窟・切り立った崖を生成可能に(ビルド4059〜)。既存のノードグラフの多くはVDMワークフローに対応。ただし面に穴を開けられないため、洞窟の入口やアーチは作れない
  • ✓ macOS・Linux対応 — Apple Silicon/Intelの両macOSと、Linux(AppImage)で動作するように(ビルド4065)。全プラットフォーム対応の自動アップデーターも追加
  • ✓ UIの全面刷新 — アイコンの刷新、複数モニターに対応したドッキング式ワークスペースの保存、shiftクリックで精密・ctrlクリックで粗く調整できるスライダーなど
  • ✓ ビューポート強化 — HDRパノラマ照明・環境フォグ・2つの地形を並べて比較するA:B表示に対応。R/Fキーで垂直方向のナビゲーションも可能に
  • ✓ ワークフロー改善 — ノード接続を切る Wire Slice ツール、速度感応スナップ、Build と Export を1つにまとめたボタンなど

詳しくはWorld Machine公式のリリースノートをご覧ください。

価格・入手先

価格無料版(非商用・出力解像度1,025×1,025pxまで)/ Indie $119(約¥18,000・CPU 4スレッド)/ Professional $299(約¥45,000・スレッド無制限、タイル地形の書き出し対応)※2026年7月時点
対応OSWindows 10以降 / macOS(Apple Silicon・Intel)/ Linux
書き出しglTF・OBJメッシュ、EXR・PNG・TIFF(ハイトマップ・スプラットマップ)。3ds Max・Blender・Cinema 4D・Maya・Unity・Unreal Engineで利用可
入手先World Machine公式サイト

機能の詳細・ダウンロードはWorld Machine公式サイトをご覧ください。

管理人のひとこと

ノードで地形を組んで侵食シミュレーションまで回せるWorld Machineは、名前は知っていたものの実際に触ったことはありませんでした。自分のセルルック寄りの背景づくりだと出番は多くないかもしれませんが、ラフな地形の下地を短時間で起こせるのは魅力的です。
何よりWindows専用の期間が長かったので、macOS対応と、非商用なら無料で試せる版があるのは、まず一度動かしてみるハードルが下がってありがたいですね。

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